勅旨ちょくし)” の例文
路傍からの勅旨ちょくしなどとは、そもそも、前例もない奇怪事である。だが、天皇はすでに、ついそこの奈良街道の途中まで来て、迎えを、お待ちうけであるという。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
年に一回京都の宮廷から、公卿くげが江戸に下って、将軍家に政治上の勅旨ちょくしを伝える例になっていた。その天奏衆てんそうしゅうの江戸滞在中、色いろ取持ちするのが、この饗応役だった。
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)