労働しごと)” の例文
旧字:勞働
山の手線はまだ単線で客車の運転はホンのわずかなので、私たちの労働しごとは外から見るほど忙しくはない。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
「さうよ、土がまだ妙に冷たいもんな。」と、それと並んで同じ労働しごとをしてゐる同じ年格好の、もう一人の男が云つた。そして、どこか不平をらすやうな調子でたづねた。
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
小僧は、「あまり労働しごとが辛いから……」という言葉に力を入れて繰返した。
贋物 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
「しツ! かつしやい。馬鹿言ふぢやない。お前がたの今言つてたやうな事が、あの若旦那の耳へ入りでもしたら、」と、その隣に並んで同じ労働しごとに従事してゐた三番目の男が
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)