副木そえぎ)” の例文
去定はすばやく手当を済ませ、裸の男が板切れを持って来ると、登に晒木綿さらしを裂かせて、二人の折れた腕に副木そえぎを当ててやった。
右足は膝ぎりしかなくて、そこに、木の副木そえぎをあてていた。
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
足は副木そえぎを当てた上から晒木綿さらしが巻いてあるので、まだ坐ることはできなかったが、三日まえから、食事のときは起き直って喰べるようになっていた。
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「割箸を一ぜん……副木そえぎをやるので……」
顎十郎捕物帳:02 稲荷の使 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)