刮然かつぜん)” の例文
刮然かつぜんたるつかの音、——と共に関久米之丞は肩から袈裟けさがけに斬り下げられて、そこへどッと倒れるなり、青天井をにらんでくうをつかみました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それさえければ、凝結している剣も、すべても、刮然かつぜんと、解けそうな気がするのであったが、どうにもならない。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
刮然かつぜんと、彼の前には、活路がひらけて来た。——死地を生地にするの道がついた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)