出米でまい)” の例文
こうして十六の年に簿記の夜学校を出ると、私は店の電話機の横に机を一個ひとつ貰って、各地から来る場況ばきょう出米でまいをきく役目を云いつかった。
鉄鎚 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
出入りするお客のすうは三倍位になった。田舎の出米でまいの相場を直接に聞くようになったために電話の忙がしさは数倍に達した。けれども叔父は電話機もやさなければ店も拡張しなかった。
鉄鎚 (新字新仮名) / 夢野久作(著)