“出石(いづし)” の例文
船の中の座配(ざくば)りは舳(みよし)に私が坐つて、右に娘、その次が喜三郎、次に幇間(ほうかん)の善吉で、その次が勘太、左は出石(いづし)さんに女共が續きました。
案内記によると、和田山はもと播磨(はりま)ざかひの生野(いくの)から出石(いづし)、豐岡(とよをか)方面へ出る街道中の一小驛にとゞまつてゐたが、汽車が開通してからだん/\開けて、今では立派な市街になりつゝあるといふ。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
里見屋の隣の出石(いづし)五郎左衞門は、さすがに二本差らしい嗜(たしな)みで、平次の巧(たく)みな問ひにもあまり乘つては來ません。
出石(いづし)五郎左衞門は首を捻(ひね)ります。夜の夕立は遠く外れて、雨の心配はなくなりましたが、斯うなると新しい心配にひしがれて、男も女も顏色はありません。