“個躰”の読み方と例文
読み方割合
こたい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
或る個躰こたいは病気を克服するが、他の個躰は負けて倒れる。医者はその症状と経過を認めることができるし、生命力の強い個躰には多少の助力をすることもできる、だがそれ以上の能力はない。
千蔵のからだはひくっと痙攣ひきつり、片ほうの膝と右手とが一種の運動を起こしかけた、これは意識の支配を受けない純粋の筋反射であって、交感神経の鋭敏な個躰こたいには特に著しくみられる現象の一つである。
評釈勘忍記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)