トップ
>
俘
>
とら
ふりがな文庫
“
俘
(
とら
)” の例文
多くは伝来の習俗に
俘
(
とら
)
われて小説戯曲其物を頭から軽く見ているからで、今の文学なり作家なりを理解しているのでは無い。
二十五年間の文人の社会的地位の進歩
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
下等女の
阿婆摺
(
あばずれ
)
を活動力に富んでると感服したり、貧乏人の娘が汚ない
扮装
(
なり
)
をして
怯
(
お
)
めず臆せず平気な顔をしているのを虚栄に
俘
(
とら
)
われない天真爛漫と解釈したり
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
例えば信乃が
故主成氏
(
こしゅうしげうじ
)
の
俘
(
とら
)
われを
釈
(
と
)
かれて国へ帰るを送っていよいよ明日は別れるという前夕、故主に
謁
(
えつ
)
して折からのそぼ降る雨の
徒々
(
つれづれ
)
を慰めつつ改めて宝剣を献じて亡父の志を果す一条の如き
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
渠らは空想にばかり
俘
(
とら
)
われて夢遊病的に行動する駄々ッ子のようなものだから、時々は
灸
(
きゅう
)
を
据
(
す
)
えてやらんと取締りにならぬとまで、官憲の非違横暴を認めつつもとかくに官憲の肩を持つ
看方
(
みかた
)
をした。
二葉亭追録
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
因襲を知るものは勢い因襲に
俘
(
とら
)
われる。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
俘
漢検1級
部首:⼈
9画
“俘”を含む語句
俘虜
俘囚
伍俘
俘虜救恤事務
被俘人