佶屈聱牙きっくつごうが)” の例文
しかれども意匠の粗笨そほん複雑にして統一せざる、語句の佶屈聱牙きっくつごうがにして調和を欠きたる、いまだ達せざる者一歩なり。例句
古池の句の弁 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
新聞雑誌の世に行わるゝや、文明の魁首さきがけ社会の先進たる福澤福地両先生高見卓識常に文を草する言文一致の法を用い、高尚の議論を著わし緻密の思想を述ぶるに、佶屈聱牙きっくつごうがの漢文に傚わず
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)
佶屈聱牙きっくつごうがの枝ぶりであった。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
芭蕉、去来はむしろ天然に重きを置き、其角、嵐雪は人事を写さんとしてはしなく佶屈聱牙きっくつごうがに陥り、あるいは人をしてこれを解するに苦しましむるに至る。
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
俳句に人事的美を詠じたる者少き所以ゆえんなり。芭蕉、去来はむしろ天然に重きを置き、其角、嵐雪は人事を写さんとしてはしなく佶屈聱牙きっくつごうがおちいり、あるいは人をしてこれを解するに苦ましむるに至る。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)