伯竜はくりゅう)” の例文
旧字:伯龍
富士の姿に満月の襟元を思い浮かめ、三保の松原に天女を抱き止めた伯竜はくりゅうの昔を羨み、駿府から岡部、藤枝を背後うしろに、大井川の渡し賃にけなしの懐中ふところをはたいて、山道づたいの東海道。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)