乳母チオモ)” の例文
古くは、そこに職掌の分化があつて、第一に大湯坐オホユヱ、それから若湯坐ワカユヱ飯嚼イヒガミ乳母チオモ等をかぞへてゐる。恐らく此他にも、懐守ダキモリ負守オヒモリ等の職分もあつたのであらう。
貴種誕生と産湯の信仰と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
だが早くから、職業は変化して、湯坐ユヱ・湯母・乳母チオモ飯嚼イヒガミのほかのものと考えられていた。でも、乳部と宛てたのを見ても、乳母関係の名なることは察しられる。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
郎女の聲・詞を聞かぬ日はない身狹乳母ムサノチオモではあつた。だがつひしか此ほどに、頭の髓まで沁み入るやうな、さえ/″\とした語を聞いたことのない、乳母チオモだつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
郎女の聲・詞を聞かぬ日はない身狹乳母ムサノチオモではあつた。だがつひしか此ほどに、頭の髓まで沁み入るやうな、さえ/″\とした語を聞いたことのない、乳母チオモだつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
郎女の声・詞を聞かぬ日はない身狭乳母ムサノチオモではあつた。だがつひしか此ほどに、頭の髄まで沁み入るやうな、さえ/″\とした語を聞いたことのない、乳母チオモだつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
乳母チオモの語に、若人たちは又、廣々とした野や田の面におり立つことを思うて、心がさわだつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
乳母チオモの語に、若人たちは又、廣々とした野や田の面におり立つことを思うて、心がさわだつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
乳母チオモの語に、若人たちは又、広々として野や田の面におり立つことを思うて、心がさわだつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
数多かつた壬生部の氏々・村々も、段々村の旧事を忘れて行つて、御封ミブといふ字音に結びついて了うた。だが早くから、職業は変化して、湯坐ユヱ・湯母・乳母チオモ飯嚼イヒガミの外のものと考へられてゐた。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
天皇初春の復活に際しても、皇子御降誕の時の形式をとつて、大湯坐オホユヱ若湯坐ワカユヱ飯嚼イヒガミ乳母チオモがお附きする。この大湯坐は、主として、皇子に産湯をつかはせる役目をするもの、若湯坐も同様である。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)