乞丐こつがい)” の例文
寒生のわたくしがその境界をうかがい知ることを得ぬのは、乞丐こつがいが帝王の襟度きんど忖度そんたくすることを得ぬと同じである。ここにおいてや僭越のそしりが生ずる。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
読者をぞっとさせる底の珍譚山のごとく、上は王侯より下乞丐こつがいに至るまで聞いて悦腹せざるなく、ロンドンに九年た中、近年大臣など名乗って鹿爪らしく構え居る奴原やつばらに招かれ説教してやり