久我畷くがなわて)” の例文
光秀は意に介するなく、久我畷くがなわてをすすみ、味方の勝龍寺城には入らず、わざとそこから西南方約五、六町ほどの御坊塚おんぼうづかに本陣をさだめた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ゆるい傾斜の下は、畑と野面のづらへつづいている。東は久我畷くがなわて、北は山岳、西は円明寺川まで一眸いちぼうの戦場もいまは青い星のまたたきと、一色の闇のみであった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
久我畷くがなわてから円明寺川に沿う北野一帯は、この咆哮のうちに、とッぷり暮れた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)