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中条
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ちゅうじょう
二十分とたたないうちに、
選挙はすらすらと終わった。そして、
高木が
代表、
中条が
代表候補者ということにきまった。
「では伺いますが、先生、お江戸には
中条ってお医者があるそうじゃございませんか」
自分のずばぬけて大きいからだが、このやぶれ
洋服で
壇の上に立つすがたと、あのキチンとしたりっぱな
中条が
壇の上へあがったすがたとが見える。
内藤とわかれて家のほうへあるきながら、
光吉はいろいろと考えた。自分がもし
代表をことわれば、
中条が出る。