中堅ちゅうけん)” の例文
これは、この塾が地域共同社会の理想化に挺身ていしんする中堅ちゅうけん人物の養成ということにその主目標をおいていた自然の結果だったのである。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
などその素質を見とどけておき、かたがた、生死の大道場で、朝夕にこれらの次の中堅ちゅうけん孜々錬成ししれんせいの真っ最中であったということもできよう。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と思う間もなくかれは足をすべらした、喝采かっさいの声が起こった、球は一直線に中堅ちゅうけんの方へ転がった。千三の目から涙がこぼれた。光一は早くも二塁に走った。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
と、えるが早いか、胡蝶こちょうじん中堅ちゅうけんを目がけて、三につきすすんだ。それにいきおいつけられたあとの面々
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
衝突は西の築土ついじの角あたりから始まって、猛烈な白兵戦を展じ、哨戒しょうかいの一小隊を衝きくずして、惣門のやや近くまで迫ったが、ひとたび明智方の中堅ちゅうけんがそれを顧みて
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)