不容貌ぶきりやう)” の例文
不容貌ぶきりやうな爲に拾手ひろひてが無かつたのだとでも見るかと思つてるからなので、其麽そんな女だから、何の室へ行つても、例の取て投げる樣な調子で、四邊あたり構はず狎戲ざれる、妙な姿態しなをする。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
自分が二十五にもなつて未だ独身ひとりみで居るのを、人が、不容貌ぶきりやうな為に拾手が無かつたのだとでも見るかと思つてるからなので、其麽そんな女だから、へやへ行つても、例の取て投げる様な調子で
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)