上氣のぼせ)” の例文
新字:上気
りましたよ。昨日はすつかり上氣のぼせてしまつて、どんなことを申し上げたか、自分でもよくは覺えちや居ません。こんな性分の女ですから、勘辨してやつて下さい。惡い犬に吠えられたと思つて
「お富はすつかり上氣のぼせて居るから、河内屋へ歸るにしても、佐吉と一緒でなきや嫌だつて言ふに決つて居ますよ。油屋は派手にはやつて居るが、内輪は火の車だ。河内屋へ乘込むとなれば、あんな世帶は猫の子にやつても惜しくはありませんぜ」
銭形平次捕物控:050 碁敵 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)