上山かみやま)” の例文
夜光怪人は、こんどはみなと区の上山かみやまさんというお金持ちのやしきに、そのぶきみなすがたをあらわしました。
夜光人間 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
恰も此の辺は沼沢地であり、走るに不便だ。追うこと暫くして、其の間半町、まさに賊将を獲んとした時、賊将上山かみやま六郎左衛門、いつわって師直の身代りになって討死した。
四条畷の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
上山かみやま氏の「金魚と花」というのがある。こういう絵は虚心で見ると面白いところもあるが、しかし、自分は、何となくだまされるのではないかという気がして困るのである。
二科会展覧会雑感 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
青白い大きな十五夜のお月様がしずかに上山かみやまから登りました。
雪渡り (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)