丈夫をとこ)” の例文
丈夫をとこに意見をとほさせる為めには、仮令たとへ乞食になるともいとはぬと言ふ御覚悟でせう、かほは花の様に御美しう御座いましたが、心の雄々しくらしつたことはても男だつて及びませんでしたよ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
文士ぢやの詩人ぢやの大家ぢやの云ふが女の生れ損ひぢや、幇間たいこもちの成り損ひぢや、芸人の出来損ひぢや。苟くも気骨のある丈夫をとこの風上に置くもんぢやないぞ。汝もだ隠居して腐つて了ふ齢ぢやなし。
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)