一銭いちもん)” の例文
旧字:一錢
ははは、所帯じみねえでよ、あねさん。こんのお浜ッ子が出来てから、おらなりたけ小遣こづかいはつかわねえ。吉や、七と、一銭いちもんこをってもな、大事に気をつけてら。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
孫を抱いた六十あまりの婆さんにみちを聞くと、いきなり奥へ入って、一銭いちもんもって出た……(いやとよ、老女)と、最明寺で書いていますが、報謝に預るのではない、ただ路を聞くのだ、と云うと
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)