一足飛いっそくとび)” の例文
令嬢教育すなわち娘として世に立つ大切な年頃の教育を主として授けず、御門違おかどちがいな人の妻となり母となった後の教育を一足飛いっそくとびに授けて置いて
離婚について (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
一足飛いっそくとびに正気へ立ち戻ったが、三回四回と重なるにつけて、眼だけけても気は判然はっきりしない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そう一足飛いっそくとびに片方から片方へ移る訳に行かなかったのに、今ではそれが一つになって、森本と云えば洋杖、洋杖と云えば森本というくらいはげしく敬太郎の頭を刺戟しげきするのである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「あなたは何でも一足飛いっそくとびね」
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)