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一笠一杖
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いちりゅういちじょう
ふりがな文庫
“
一笠一杖
(
いちりゅういちじょう
)” の例文
もともと
一笠一杖
(
いちりゅういちじょう
)
ですむ僧の生涯に、なんで地位だの官位だのと、そんなわずらわしいものを、求めたり、持たせられたり、するのだろうか。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
といふ一句を吾家の門扉に付して家を出で
法体
(
ほったい
)
となりて
一笠一杖
(
いちりゅういちじょう
)
に身を托し、名勝旧跡を探りつゝ西を志す事一年に近く、長崎路より肥前
唐津
(
からつ
)
に入り来る。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「ところが、その友松どのは、今朝起きてみますと、もうおりませぬ。兵と共に起き出て、まだ夜も明けぬうち、
一笠一杖
(
いちりゅういちじょう
)
の気軽さ、
飄乎
(
ひょうこ
)
として立ち去ったものとみえまする」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
夜半
(
よなか
)
すぎに聖光院を捨ててそもいずこへ走ろうとするのか、範宴の身にはすでに聖光院門跡の
纒
(
まと
)
う綾の
法衣
(
ころも
)
や金襴は一切着いていなかった、
一笠一杖
(
いちりゅういちじょう
)
の寒々とした雲水のすがたであった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
笠
漢検準1級
部首:⽵
11画
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
杖
漢検準1級
部首:⽊
7画