一世いっせい)” の例文
紫式部、清少納言、和泉式部などがその絢爛けんらんたる才気によって一世いっせい風靡ふうびしたあの時期だ。
道鏡 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
胡桃くるみうちひそんで、われを尽大千世界じんだいせんせかいの王とも思わんとはハムレットの述懐と記憶する。粟粒芥顆ぞくりゅうかいかのうちに蒼天そうてんもある、大地もある。一世いっせい師に問うて云う、分子ぶんしはしでつまめるものですかと。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)