“ラクシャキ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
羅苦叉鬼66.7%
郎苦叉鬼33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いかにもチベットという国は昔は羅苦叉鬼ラクシャキの住家で人の肉を喰った国人であって、今の人民もその子孫であるということですが
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
法皇にとりついている羅苦叉鬼ラクシャキ鳩槃陀鬼クハンダキが、祈りの力に抵抗して最後のあがきをやっているのである。修咒者はここぞとばかり太鼓を鳴らす。そういう無情な行を夜明けまでやる。
新西遊記 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
この可哀そうな事を打ち忘れて喰うのだから、実に我々は羅苦叉鬼ラクシャキの子孫に違いないといって懺悔ざんげしつつ話があった。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
これは郎苦叉鬼ラクシャキたたりであるとかあるいは鳩槃陀鬼クハンダキまたは夜叉鬼やしゃきの害であるとか、あるいは死霊、悪魔、その地方の悪神等が祟りをして居るとかいうことをよく見定めて
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
ラサという所はラマだの糸瓜へちまだのといいながら、夜叉やしゃ郎苦叉鬼ラクシャキのように肉を山のように積んで、俺達に一臠ひときれもくれんで自分ばかり喰って居る。こんな所は極楽も糸瓜へちまもあったもんじゃない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
そういう有様を細かに見て来たから、ラサ府を指して餓鬼の国といい、ラマすべてを夜叉やしゃである、郎苦叉鬼ラクシャキである、肉喰いの悪魔であると罵倒ばとうしたのは、あながち理由のない事ではございません。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)