“モスクワ”の漢字の書き方と例文
ひらがな:もすくわ
語句割合
莫斯科100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少くも莫斯科モスクワ以東の地を独逸勢力の東漸から独立させたい希望のあることは明かですが、これは日本軍が自衛の範囲を越えて露西亜の護衛兵となるのですから
何故の出兵か (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
莫斯科モスクワの小店なぞに切々せっせ売溜うりだめの金勘定ばかりして居るかみさんのマシューリナ、カテーリナならいざ知らず、世界のトルストイの夫人の挙動ふるまいとしては、よく云えばあまりに謙遜けんそん
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「そもさん何者。されば、わずかにまねごと師。気にするがものもない幽霊か。ハロルドのマント羽織った莫斯科モスクワッ子。他人の癖の飜案か。はやり言葉の辞書なのか。いやさて、もじり言葉の詩とでもいったところじゃないかよ」
猿面冠者 (新字新仮名) / 太宰治(著)
竹槍席旗は、昔から土にひとしい無抵抗主義の農が最後の手段であった。露西亜ろしあの強味は、農の強味である。莫斯科モスクワまで攻め入られて、初めて彼等の勇気は出て来る。農の怒は最後まで耐えられる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
最早あの方もホンの記憶になってしまわれたのです。先頃莫斯科モスクワから帰って来られた小西君に面会しました。小西君は彼かなしい出来事の少し前に先生に会われ、それから葬儀にも出られたそうです。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)