“ウケヒ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:うけひ
語句割合
誓約66.7%
誓占33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此が一転すると誓約ウケヒと言ふ形になる。呪言を発する者に対して、標兆を示す者は幽界の者であつた。両方で諷誦と副演出とを分担して居る訣である。
すさのをの命は、興言コトアゲの神であり、誓約ウケヒの神である。祓除・鎮魂の起原も、此神に絡んでゐるのは、理由がある。
此常世神の一行が、春毎の遠世浪トコヨナミに揺られて、村々に訪れて、村を囲む庶物の精霊を圧へ、村の平安の誓約ウケヒをさせて行つた記憶が、山国に移ると変つて来た。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
常世の神の呪言に対して、精霊が返奏カヘリマヲしの誓詞を述べる様な整うた姿になつて来る。精霊は自身の生命の根源なる土地・山川の威霊を献じて、叛かぬことを誓約ウケヒする。
けのかけ、「掛巻毛カケマクモ」などのかくである。「かく」「かけ」は、誓占ウケヒの一種で、神の判断に任せる所の問題を、両者の間に横へる——心に念じ、口に出して誓ふ——事である。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)