“ろべそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
櫓臍50.0%
艪臍50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伝馬船は、櫓臍ろべそをかすかにキイキイ鳴らしながら、港外に出る。はるか前方に、燈台が明滅している。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
ギイ、ギイ、と髪切り虫の啼くように櫓臍ろべその音が、そよとも波のない暗い海を帰りみちについている……
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浜に上げられた漁舟の艪臍ろべその上に飛び乗り、がたがた歩いて、舟板をめくった。中は小さな舟底になっている。そこに体をすべり込ませ、舟板を元に戻した。そして体を胎児のように縮める。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
客は昨日からの事を思って、この竿を指を折って取ったから「指折ゆびお」と名づけようかなどと考えていました。吉はぐいぐい漕いで来ましたが、せっせと漕いだので、艪臍ろべそが乾いて来ました。
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)