“やわた”の漢字の書き方と例文
語句割合
八幡100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十坪程の土間に、離れ離れに三四脚のテーブルが置かれ、常緑樹の大きな鉢植えが、その間々に、八幡やわた藪不知やぶしらずの竹藪の感じで並んでいる。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
夜半、旗本の饗庭あえば氏直は、彼のむねをおびて、直義のいる八幡やわたへ馬をとばして行った。あとの尊氏は、魚見堂で眠りについた。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
八幡やわたの町の梨畠に梨は取り尽され、葡萄棚ぶどうだなからは明るく日がさすようになった。玉蜀黍とうもろこしの茎は倒れて見通す稲田の眺望は軟かに黄ばんで来た。
草紅葉 (新字新仮名) / 永井荷風(著)