“もんさつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
門札100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
するとコトエやミサ子や、気の強い小ツルまでが、しくしくやりだした。泣き声の合唱である。岬分教場の古びた門札もんさつのかかった石の門の両側に、大きなやなぎと松の木がある。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
安井別宅との門札もんさつ、扨は本町のかど通掛りの人もうなづく物持ものもち、家督は子息にゆづりて此處には半日の頃もふけし末娘、名さへ愛とよぶのと二人先代よりの持傳もちつたへ家藏はおろか
うづみ火 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
それほど世間から自分たちを切り放しているのを二人ふたりとも苦痛とは思わなかった。苦痛どころではない、それが幸いであり誇りであった。門には「木村」とだけ書いた小さい門札もんさつが出してあった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)