“もくせふ”の漢字の書き方と例文
語句割合
目睫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遠く望めばブランデンブルク門を隔てゝ緑樹枝をさしはしたる中より、半天に浮び出でたる凱旋塔の神女の像、この許多あまたの景物目睫もくせふの間にあつまりたれば
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
古墓あり、水道の殘礎あり、而して聖彼得サン、ピエトロ寺の穹窿天に聳えたる羅馬の市は、既に目睫もくせふの中に在り。
くれなゐなる熔巖の流は、今や目睫もくせふに迫り來りぬ。道絶ゆるところに、黒き熔巖もておほはれたる廣きおもあり。驢馬はひづめを下すごとに、先づ探りて而る後に踏めり。既にして一の隆起したる處に逢ふ。