“むかえび”の漢字の書き方と例文
語句割合
迎火100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「むずかしいことはありませんのよ。普通な顔をして、門口のお迎火むかえびを跨いで入って来てくださればそれでいいのですわ」
生霊 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
迎火むかえびでも焚いている場合かと思われる。ざわざわと吹き渡る風の音も、その場合ただならぬようにおぼえて、亡き魂がこの風に乗って来るのではないかという気がする。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
苧殻おがらのかわりに麦からで手軽に迎火むかえびいて、それでも盆だけに墓地も家内やうちも可なり賑合にぎわい、緋の袈裟けさをかけた坊さんや、仕着せの浴衣単衣で藪入やぶいりに行く奉公男女の影や、断続だんぞくして来る物貰いや
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)