“みずのみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
水呑90.0%
水飲10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山城の賀茂は社家しゃけでいながら、賀茂村から比叡山の水呑みずのみに達する広大な領地をもって居り、一族の女たちは国学と古文こぶんに凝りかたまって、みな独身で終ってしまう。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
たとえばここにある水呑みずのみコップのごときも上から見れば丸いが、横から見るとほぼ長方形に見える。
生物学的の見方 (新字新仮名) / 丘浅次郎(著)
「直義一ぜいはいま、箱根路の三島口、水飲みずのみという部落の前にほりを切って、一族死に物狂いでふせぎ戦っていると申す。……我慢はここわずかなまだ。死ぬなと申せ」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、ここに暁の総なだれをおこし、その日から翌日へかけ、海道は敗走の足利兵がひきもきらず、直義はやがて、箱根の水飲みずのみ(三島口の山中)に拠って、味方をまとめていると聞えた。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)