“まんすじ”の漢字の書き方と例文
語句割合
万筋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
万筋まんすじ唐桟とうざんのふところへ両腕を引っ込めて、だらしなくはだけた襟元から出した手で顎を支えて眠ってでもいるのか、それとも、何かほかのことを考えているのかもしれない。
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
老人は上田つむぎ万筋まんすじ単衣ひとえの下に夏せのした膝頭ひざがしらをそろえて、団扇うちわ蚊遣かやりの煙を追いながら、思いなしか眼ぶたをしばだたいているのは、除虫菊にむせんだのかも知れない。………
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
忙しい中で見ると、袷は無双になって、地味な老人縞の万筋まんすじの裏が、黄色い田舎縞になっており、世の常の袷とはまったく違っていたのです。