“まりしてん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
摩利支天96.3%
麻利支天3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
摩利支天まりしてんにも見放され……とは「関取千両幟せきとりせんりょうのぼり」ですが、乞食に見放されたのは芸界広しといえどもまず私でございましょう。
初看板 (新字新仮名) / 正岡容(著)
それは白晒布ざらしの地に、八幡大菩薩はちまんだいぼさつ摩利支天まりしてんの名号を書き、また、両の袖に、必勝の禁厭まじないという梵字ぼんじを、百人の針で細かに縫った襦袢じゅばんであった。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
王滝川はこの谷間を流れる木曾川の支流である。登り一里という沢渡峠さわどとうげまで行くと、遙拝所ようはいじょがその上にあって、麻利支天まりしてんから奥の院までの御嶽全山が遠く高くかたちをあらわしていた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)