“ぼんおん”の漢字の書き方と例文
語句割合
梵音100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このおおどかな梵音ぼんおんが山中をゆさぶって、木の根に巣をくう虫けらまで仏願にい入るほども鳴りひびいたに、まだ執念しゅうねく呪いをかけようというのだな。
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
小湊こみなとの浜で、梵音ぼんおん海潮音かいちょうおんを聞かせられたことはあるけれども、彼にはその感激はあるけれども、体得はない。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
のみならず、一山諸房には鐘があって、すわといえば、九十九鐘の梵音ぼんおんが一時に急を告げて坂本口を包んでしまう。まだ峰には雪があるから四明しめいへ逃げのびるにはやっかい。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)