“へんぼう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
変貌85.7%
偏旁4.8%
変傍4.8%
片貌4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
喰いちぎってやりたい……人間が人間を喰いちぎる……一瞬にして変貌へんぼうする女の顔がパッと僕のなかで破裂したようだった。
火の唇 (新字新仮名) / 原民喜(著)
今でもその字を記憶しているから、ここに書いても好いが、サフランと三字に書いてある初の字は、所詮活字には有り合せまい。依って偏旁へんぼうを分けて説明する。「水」の偏に「自」の字である。
サフラン (新字新仮名) / 森鴎外(著)
なるほど考えて見るとこのほどじゅうから自分の脳の作用は我ながら驚くくらい奇上きじょうみょうを点じ変傍へんぼうちんを添えている。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
昨夜のただならぬ駒音が何であったかは、小町大路ノ辻を劃す柳営の長い長い大築土おおついじの外からでは、もとよりその片貌へんぼうすらもうかがい得ない。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)