“ふめいりょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
不明瞭77.8%
不明暸22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分の不明瞭ふめいりょうな意識を、自分の明瞭な意識に訴えて、同時に回顧しようとするのは、ジェームスの云った通り、暗闇を検査する為に蝋燭ろうそくともしたり
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一郎への助太刀のように、一同のうしろから、不明瞭ふめいりょうなしゃがれ声が聞こえてきた。そこの椅子いすに、からだを二つに折ったようにして腰かけている祖母の声であった。
暗黒星 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
彼女はただ不明暸ふめいりょうな材料をもっていた。そうして比較的明暸な断案に到着していた。材料に不足な掛念けねんいだかない彼女が、その断案を不備として疑うはずはなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すなわち途中で雨が降り出して着物がれたとか、またし暑くて途中が難儀であったとかいう意識は講演の方が心を奪うにつれて、だんだん不明暸ふめいりょう不確実になってくる。
現代日本の開化 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)