“ふばつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
不抜60.0%
不伐20.0%
斧伐20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも、金ヶ崎の城は、その夕べも、大きな夏の月の下に、厳然げんぜんと、不抜ふばつすがたを持っていた。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、山の多いのは三の丸から二の丸の間の火庭ひにわと思う。紅葉山、山里、吹上の諸苑のうちには、狐狸こりもすめば、雉子きじ山鳥の群棲する千古不伐ふばつの森林がある。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伐木坊は夜半に斧伐ふばつの声ありて顛木てんぼくの響を為す。明くる日其処を見るに何のあとも無し。小豆磨は炭小屋に近づきて、中夜に小豆を磨する音を為す。其声サク/\と云ふ。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)