“ふたえあご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
二重頤40.0%
二重顎40.0%
二重顋20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中廊下の蔭にしょんぼりたたずんでいたぼくの方を茶の間の内から振向いて「英さん、ここへ来て、御あいさつなさい。今日からよろしくお願い申しますッて」と、その二重頤ふたえあごでさし招き
「そろそろというところでしょうな」と老人は肥えた二重顎ふたえあごを指できながら、うっとりしたように眼を細めて、うなずいた、「さよう、まあそろそろというところでしょう」
それが薔薇ばらかと思われる花を束髪そくはつにさして、地味な色の半襟の上に、白い二重顋ふたえあごを休めていましたが、私がその顔に気がつくと同時に、向うも例のなまめかしい眼をあげて、軽く目礼を送りました。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)