“ふすまえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
襖絵81.8%
襖画18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが足軽の顔を御所の襖絵ふすまえに描く絵師の一人や二人は出てもよかろう。まあこれはよい方の面だ。けれど悪い面もある。人心の荒廃がある。世道の乱壊がある。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
「自信をもつというのはいいことだ」彼はこう云って、下絵のほうへ手を伸ばした、「しかし、これがもしこのまま襖絵ふすまえになるのだとすると、肝心な、なにかが足りないように思うな」
扇野 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
さて褒美に賜はりし素襖すおうをいたく秘めかくさんとして、酔へるあまりに取落ししを主人に拾ひかくされ、あわてて捜しまはると云ふ筋なり。下は大津絵の襖画ふすまえぬけいでておどると云ふ曲なり。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
三歳の頃に描いた襖画ふすまえが今でも川越の家に残ってるそうだが、どんな田舎の百姓家にしろ、襖画を描くというはヘマムシ入道にゅうどうや「へへののもへじ」の凸坊でこぼうの自由画でなかった事は想像される。