“びんぱつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
鬢髪100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
散らし髪同然に、鬢髪びんぱつは乱れ、目はうつろに、顔は歪み、着物の前はすっかりはだかって、何ともかとも言いあらわしようの無いていたらくなのだ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
再び頭上を見直すと、さきには忿怒瞋恚ふんぬしんいの形相のみが眼に入ったが、その頭上は人間的に鬢髪びんぱつが黒く、しかもおごそかな七宝瓔珞しっぽうようらくをかけている——
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
鬢髪びんぱついまださいわいにして霜を戴かざれど精魂漸く衰え聖代の世に男一匹の身を持てあぐみ為す事もなき苦しさに、江戸絵図を懐中ふところ日和下駄ひよりげた曳摺ひきずって