“ひるほととぎす”の漢字の書き方と例文
語句割合
昼時鳥100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
耳をすませば瑠璃鳥るりちょう深山頬白みやまほおじろ、くろつぐみ、駒どり、ひよどり、また昼時鳥ひるほととぎすまでが、こだまするばかりわしているのだった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
師の心もちを考えるとき、彼らも胸が痛くなって、裏の山に鳴く昼時鳥ひるほととぎすの声にもはらわたを断たれるような心地がした。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
連日の戦とはいっても、それはこの広い城郭にあっては、大手の正面だけのことで、ここの搦手といったら、ほとんど、閑古鳥かんこどり昼時鳥ひるほととぎすの声さえするほどじゃくとした天嶮だった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
瞋恚怨念しんいおんねんの炎のうちにあった。昼時鳥ひるほととぎすの啼きぬくこの山道にかかっても、彼のこめかみは、安土退去以来の血が太くつきあげたまま、いまなお決してしずまってはいないのであった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)