“ひよりげた”の漢字の書き方と例文
語句割合
日和下駄100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一人はステツキを持ち草履ざうり穿き、一人は日和下駄ひよりげたを穿いて、藪蔭を通り墓地を拔けて、小松の繁つてゐる後ろの山へ登つた。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
暗い中から驟雨ゆうだちのような初夏の雨が吹きあげるように降っていた。道夫は傾斜こうばいの急なこみち日和下駄ひよりげた穿いた足端あしさきでさぐりさぐりおりて往った。
馬の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
傘がないので私は、着物のすそ端折はしおって、低い日和下駄ひよりげたでぴちゃぴちゃと泥をはねながら家々の軒下のきしたを伝って小隊を訪ねた。