“ひけめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
負目53.8%
引目30.8%
敗目7.7%
退目7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、こう乗りこんできた以上、彼は高氏にあえて負目ひけめは感じていない。高時のちょうはにぎっているし、また、京鎌倉の間の要地に、伊吹ノ城をも持っている。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私などから世話を受けている、ということを、何かご自身の、ひどい引目ひけめででもあるかのように思い込んでいなさるのです。
駈込み訴え (新字新仮名) / 太宰治(著)
保姆ばあやのベシーに叱言こゞとを云はれて悲しくなり、また、イライザやジョンやヂョウジアァナ・リードより體質からだの弱いことに敗目ひけめを感じていぢけたりして、いやに寒い夕方、家へ歸つてゆくのは
元なら同藩の親友だが、今では江戸家老と只の素浪人、大月玄蕃もさすがに退目ひけめを感じながら一別以来の挨拶を済ました。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)