“はふ/\”の漢字の書き方と例文
語句割合
這々100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
石橋山いしばやまのたゝかひ敗れて、頼朝めは散々の體たらく。噛合ひに負けた痩犬のやうに、尻尾をまいて這々はふ/\の體で逃げまはる。暗さは暗し、雨はふる。
佐々木高綱 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
相手はそれに輪をかけた凄腕すごうでで、いづれも一刀兩斷にしてやられるか、運よくて、這々はふ/\の體で逃げ歸るのが關の山でした。
銭形平次捕物控:126 辻斬 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
父の一喝に逢つて、這々はふ/\の体で、逃げ帰つた杉野子爵は、ほんの傀儡で、その背後に怖ろしい悪魔の手が、動いてゐることを感ぜずにはゐられなかつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)