“はなむこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
花婿42.9%
花聟28.6%
新郎25.0%
華聟3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十六の、内気な妹と二人暮しだ。この妹は、村の或る律気な一牧人を、近々、花婿はなむことして迎える事になっていた。結婚式も間近かなのである。
走れメロス (新字新仮名) / 太宰治(著)
甘露寺では、国主の花聟はなむことして、一山の僧衆が数十人の大将と迎えに立ち、呉侯孫権をはじめ、母公、喬国老など、本堂から方丈に満ち満ちて待ちうけていた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
新婦はなよめをもてるものは新郎はなむこなり。新郎はなむこの友立ちて其声をきかばこれによりてよろこび多し。我いまそのよろこびに満つるを得たり。ヨハネ伝第三章二十九
愛の詩集:03 愛の詩集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
華聟はなむこの眠りという奴だ。味を知ったら忘れられまい。人生至極の幸福だ。肉身極楽へ行けるのだ。加陵頻迦かりょうびんかの声がしよう。天津乙女が降りて来よう。竜宮城が現出しよう。現世の苦患が忘れられよう。
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)