“はうへん”の漢字の書き方と例文
語句割合
褒貶100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
芋蟲一疋を解剖するにも、人間を解剖するにおなじく、其間に上下優劣をおかぬ動物學者の心こそ頼もしけれ。批評とはもと褒貶はうへんいひにあらず。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
院内の人々は一人としてハツバス・ダアダアの※陋けふろうにして友を排し、褒貶はうへん並にあやまてるを知らざるものなし。されど人々は猶この翁の籍を會院に掲ぐるを甘んじゆるせり。
永久に自分の傍に引き留めておく爲めには世の褒貶はうへんを冒して差支ないでせうか?
逍遙子はあらしに似たる批評家の花にならざるを怪めども、われは逍遙子が花に慈なるに過ぎて、風を憎むことの太甚はなはだしきを怪めり。若批評の上に絶て褒貶はうへんなかりせば、我文界はいとゞ荒野とやなりなむ。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)