“のじり”の漢字の書き方と例文
語句割合
野尻100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
右は妙高の高嶺、左は関川の流れを越して斑尾まだらおの連山。この峡間はざまの関山宿に一泊あり。明くる日は大田切、関川越して野尻のじり近き頃は、夏の日も大分傾き、黒姫おろしが涼しさに過ぎた。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
その夕方に、半蔵は木曾福島の役所から呼ばれた用を済まし、野尻のじり泊まりで村へ帰って来た。家に泊まり客のあることも彼はその時に知った。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
村中にても薄々うす/\知て居る者あれば幸ひと引取り親子共に夫婦となりける又おせんも我身わがみあかりもたち傳吉へ金ももどりし上は人々にいとまを告げ野尻のじりへ立ち歸りぬ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)