“なはばり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
繩張66.7%
縄張33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
姉弟打合せた上、弟の綾之助が錢形の平次を訪ねたのはその翌る日の晝頃、平次は柳原で殺された伊東參龍の始末も付いて居ないので、おめんの安の繩張なはばりを承知の上、二つ返事で飛んで來たのでした。
「錢形の、民五郎が下手人でなきア、誰が殺したんだ。繩張なはばりは繩張、物の道理は物の道理だぜ——。わざ/\笹野の旦那をおつれして、見事俺に恥を掻かせる積りだらうが、そんなわけにゆくものか」
大親分も好いが、縄張なはばりが広くなれば出入でいりも多くなる道理で、人に立てられゝば人の苦労も背負つてやらねばならない。こゝに常陸の国に藤原玄明はるあきといふ者があつた。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)