“てってき”の漢字の書き方と例文
語句割合
鉄笛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どこか高い所でするしょうげん鉄笛てってきはん(一種のカスタネット)などの奇妙な楽奏がくそうの音に、はっと耳をまされていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何となれば彼らが天職は、荒雞こうけいの暁にさきだちて暁を報ずる如く、哀蝉あいせんの秋に先ちて秋を報ずるが如く、進撃を促すの喇叭らっぱの如く、急行を催す鉄笛てってきの如く、時に先ちて時を報ずるにあればなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
かくて泊内はくないは、いちばん強力な態勢となり、水寨すいさいでは水軍の調練、陸地では騎馬、弓、刀槍のはげみはいうもおろか、陣鼓じんこ鉄笛てってきこだましない朝夕とては一日もないくらい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三番目は、馬麟ばりんといい、またの名は、南京建康なんけいけんこう薙刀なぎなたをよく使い、鉄笛てってきの名人だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)